低スパッタ制御
長年培ってきたパナソニック独自の低スパッタ制御で、溶接の後工程を削減
パナソニック溶接機、ロボットに搭載されている低スパッタ制御をご紹介します。
ハイブリッド電子リアクトル
当社フルデジタル溶接機「Vシリーズ」開発の際に誕生した独自の電子リアクトルです。溶接電流波形の高速制御を実現しました。
フルソフトウェア制御により、低電流から高電流まで全電流域の溶接を快適にし、スパッタの発生量を大きく低減します。
エンコーダーフィードバック制御
ワイヤ送給装置に搭載されたエンコーダーモーターと溶接電源に内蔵された送給制御専用CPUのやり取りによって常に一定のワイヤ送給をもたらします。アナログ電源と比較して入力電圧の変動や送給負荷の変動によって送給量が左右されません。
CO2溶接における制御
MTS制御(MTS-CO2)
溶滴移行安定化制御(Metal Transfer Stabilization Control)。短絡を開放して、アークを再点弧させるときの溶融池の振動を抑えます。また、アーク期間中の微小短絡を抑制します。
CO2従来法とMTS-CO₂の溶滴移行で異なるのは、まず短絡初期です。短絡を高精度に検出し、セカンダリスイッチング※によって電流を急峻に減少させて微少短絡(スパッタ発生)を防ぎ、確実な短絡へ移行させます。(短絡初期制御)
また、ワイヤ先端のくびれを検知し、セカンダリスイッチングによって電流を急峻に減少させてワイヤ先端のヒューズ効果(スパッタ発生)を防ぎます。(ネック制御)
※セカンダリスイッチングとは短絡の直前・直後の溶接電流を急峻に垂下させて、短絡もしくはアークへスムーズに移行し、スパッタを低減させる制御方法です。
溶接電流:200A 電圧:22.0V 溶接速度:40 cm/min
新MTS正制御
上記のMTS制御に加えて、波形制御にてアーク期間中のアーク力を強くすることで、アーク期間中に起きる微小短絡を減らし、更なる低スパッタを実現します。
溶接電流:200A 電圧:22.0V 溶接速度:40 cm/min
MAG/MIG溶接における制御
SP制御(SP-MAG)
短絡初期制御とネック制御はMTS制御と同じですが、短絡解放直後に電流を重畳(Super-Imposition)することでワイヤ先端の溶融速度を高め、次回短絡をスムーズに行うとともに、短絡周期を短く(T0 →T1)コントロールします。
新SP制御
SP制御にハイブリッド電子リアクトルが加わったのが新SP制御です。これにより電流波形が最適化され以下のメリットが得られます。
- 溶接波形を最適化することでスパッタを大幅に削減
- 溶接姿勢の変化に強くトーチ角度の影響が少ない
- 短絡周期が短く高速溶接に最適
母材:軟鋼(板厚:2.3 mm)
継手:すみ肉
溶接電流:130 A 16.8 V
溶接速度:30 cm/min
ワイヤ:YM-50MT(φ1.2 mm)
ガス:MAG(Ar80%+CO2)
母材:軟鋼(板厚:3.2 mm)
継手:すみ肉
溶接電流:190 A 18.4 V
溶接速度:30 cm/min
ワイヤ:YM-50MT(φ1.2 mm)
ガス:MAG(Ar80%+CO2)
母材:SUS304(板厚:1.5 mm)
継手:すみ肉
溶接電流:110 A 14.4 V
溶接速度:30 cm/min
ワイヤ:Y308LSi(φ1.2 mm)
ガス:MIG(Ar98%+O2)
母材:SUS304(板厚:3.0 mm)
継手:すみ肉
溶接電流:160 A 16.2 V
溶接速度:30 cm/min
ワイヤ:Y308LSi(φ1.2 mm)
ガス:MIG(Ar98%+O2)
その他 溶接機・切断機の特長
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