株式会社コングレ様
課題
コロナ禍でも、より安全・安心な会議運営のための感染予防対策を行いたい。
解決策
安心会議運営ソリューションにより、会場内の混雑検知が自動で行える『混雑状況可視化SaaS』や、手指の除菌だけでなく靴の除菌も同時に行える『安心ゲート』で実証実験を実施。来場者の反応や会場内の混雑度の傾向や推移を検証する。
参加者は予想以上の反応で、『混雑状況可視化SaaS』は、どこに人が集まりやすいか分析し、スポンサーが集まる展示会運営にも役立ちそうです。『安心ゲート』の足元除菌も皆様リアクションが大きく、驚きました。
※MICE: Meeting（会議・研修・セミナーなど）、Incentive tour（報奨旅行など）、Convention /Conference（国際会議など）、Exhibition（展示会など）
背景
コロナ禍でも、より安全・安心な国際会議運営の感染予防対策を行いたい
主催団体であるUIA（国際団体連合）様は、アジア太平洋地域の会議「UIAAssociations Round Table Asia-Pacific」を、東京で初めて2021年10月21・22日にコングレスクエア日本橋で開催することとなりました。国内外の国際会議主催者やMICE関連事業者の方々を対象に、学協会運営の課題や業界の最新動向等の講演やパネルディスカッションが企画されていました。
上記会議の運営会社であり、コングレスクエア日本橋の運営も行う株式会社コングレ様は、国際会議や展示会・イベントの企画・運営、MICE施設や文化施設の運営などの専門会社です。コロナ禍でも、より安全・安心な会議運営のための感染予防対策を探していました。
実証実験の概要
会議参加者の、感染予防対策への反応や混雑度の変化を検証
かつて「スポーツビジネスジャパン2019」のイベント時に、パナソニックの『顔認証システム』による入退出管理の実証実験を行った株式会社コングレ様。今回はパナソニックと共同で、会議開催中の2日間にわたり『安心会議運営ソリューション』による実証実験を企画・実施しました。
『安心会議運営ソリューション』は、会場の混雑状況のリアルタイム計測を行う『混雑状況可視化SaaS』と、入場前に靴・手指の除菌と体表面の温度測定を同時に行える『安心ゲート』から構成されています。『混雑状況可視化SaaS』は会場を見渡せる場所に設置し、『安心ゲート』は受付横に設置、来場者の反応や混雑度の変化の検証を行いました。
導入理由
会議参加者が安心できる環境づくりを実現したい
「コロナ禍での国際会議では、ご来場者の感染予防はもちろん、クラスターの発生や、スタッフの発症もないよう細心の注意が必要です。会議に参加される方々が安心できる環境づくりには、どんな対策が効果的かを模索する中で、パナソニックさんと出会いました」（株式会社コングレ 西村様）
（左の矢印が『安心ゲート』、右の矢印が『混雑状況可視化SaaS』）
混雑状況を高精度で自動計測して可視化できる『混雑状況可視化SaaS』
『混雑状況可視化SaaS』は、会議場や受付の混雑状況をリアルタイムで可視化できます。今回は受付会場を5つのエリアに分類し、時々刻々変わる人の位置を検知。あらかじめ設定した人数に応じて色で混雑状況を知らせます。
高い人数検知精度を実現して密状態をリアルタイムに表示
一般的な混雑計測システムは、人の全身を検知して人数カウントします。しかし本システムは人の頭部のみを検知するため、重なり合っていたり密集状態でも、高い検知精度を実現しています。混雑状況のデータはサイネージやWEBサイト、スマホアプリなどへの表示に活用することができます。
カメラを選ばないリーズナブルなシステム
計測用カメラは、AIカメラではなく市販の監視カメラ（フルHD推奨）でも高精度な検知が可能です。ご要望によりクラウド型、又はオンプレミス型によるご提供をお選び頂けます。将来的には、空調システムや照明、プロジェクションマッピングなどと連携し、混雑状況に応じた運用の支援ができます。
靴・手指の除菌、体表面の温度検知が同時に行える『安心ゲート』
手指の除菌や表面温度の測定とともに、足元の除菌も非接触で行える画期的な除菌・測温ゲートです。ゲート前に立って人感センサーに手をかざすと足元ミストスイッチが作動し、自動的に除菌のための極微細ミストが足元に噴霧されます。「実際に使ってみたのですが、スマートな見た目がご来場者の目を惹いたと感じました。この会議はショーケース的なモデルとして開催するのが、主催者様のご意向でもありました。ですから、日常よくある除菌設備ではなく、新しいご提案にもなるサンプルを提示したい、という意図にマッチしていました」（株式会社コングレ 西村様）
『混雑状況可視化SaaS』システムイメージ
納入機器
混雑状況可視化SaaS ×1式
- i-PROネットワークカメラ WV-S1131 ×1台
- ネットワークディスクレコーダー WJ-NX100 ×1台
- 人密集度可視化ソフトウェア ×1式
- 管理PC ×1台
安心ゲート ×1式
お客様の声・今後の展望
参加者の予想以上の反応に驚き。当社施設運営の施設部門も興味津々
『安心会議運営ソリューション』に、ご来場の皆様が「あれなあに?」と興味を持たれたのは、予想以上の驚きでした。『混雑状況可視化SaaS』は、私は展示会向きのシステムかなと思っていました。でも会議にご参加の皆様のほうから担当者に声をかけて説明に聞き入っていらっしゃいました。海外の観光局の方も2日にわたって熱心にご覧になったそうで、やはり混雑検知に関心が高いんだなと実感しました。『安心ゲート』も、除菌と測温は今やどこにでもあるのですが、足元の除菌は皆様が初体験でリアクションが大きくて、採用の甲斐がありました。また、当社では施設の運営部門もあって、MICE施設への常設のシステムとしての導入も選択肢の1つに、ということで見に来ていました。
データに基づく人流分析でスポンサーに喜ばれる展示会運営を
今後は混雑検知データを活用して、展示会でもどこに人が集まりやすいかをデータに基づいて詳細に分析し、そこへプライオリティの高いスポンサーをご案内するというような使い方もできるのではないかと思っています。商業施設や商店街などでも活用できるかもしれませんね。以前に実施した「スポーツビジネスジャパン2019」の実証実験では、パナソニックさんの『顔認証システム』で、ご参加者の入退出の混雑状況データを収集できました。今回も有益なデータが取れたのでは、と期待しています。
※所属は納入時のものです。
お客様紹介
MICEの企画・運営などで、お客様の想いを形にし続けて31年
1990年の創立以来、人と人が直接出会うコミュニケーションの場を重視しながら国際会議や学術会議、文化施設などの運営で実績を積み重ね、コンベンションの企画・運営などを中心にお客様の想いを形にしてきた株式会社コングレ様。今後も安心・安全なMICEの企画・運営をはじめ、グループ会社を含め、総力を結集して新たな未来を創造していきます。